雇用期間が定められているからこその悩み

派遣社員は、人間関係に縛られることがなく気楽な気持ちで働くことができます。また、契約で業務内容が決められているため、無茶な仕事を振られたり、残業を強要されたりすることもなく、ワークライフバランスもとりやすいと言われています。そのため、派遣社員は最近人気の高い勤務形態の一つになりつつあり、あえて派遣社員を選択する人も増えています。

しかし一方で、多くの派遣社員が共通で持つ悩みもあります。派遣社員の抱える悩みとしては、まず「いつまで派遣社員として働き続けることができるか」という将来への不安です。派遣社員は、基本的には年単位や月単位で契約を更新します。しかも、毎回必ず契約が更新されるとは限らず、突然仕事を失ってしまう可能性が常にあります。そのため、「契約更新時期は緊張する」ということが、派遣社員にはよくあるようです。また、年齢が上がるにつれて派遣社員としての仕事が減っていく傾向にあり、将来への不安を抱えている人は少なくありません

それから、職場での立ち位置に関する悩みもあります。よくある悩みとしては、職場の人にいつまでたっても名前を憶えてもらえないということや、どんなに頑張っても、戦力の一人として数に入れてもらえないというものがあります。名前ではなく「派遣さん」と呼ばれたり、重要な伝言を伝えてもらえなかったりすることに寂しさを感じる派遣社員は意外と多いと耳にします。派遣社員は雇用期間が定められているため、煩わしい人間関係から解放されるというメリットはありますが、仲間意識をもって働くことが難しいという話は多いようです。